2022/07/26
修理固成(つくりかためなせ)①
こんばんは
『くるあん工房』うえはらです

突然ですが、
今日から数日間、
EV化の問題点について連載したいと思います

けっこうな量になると思いますが、
細かく切っていきますので、
最後までお付き合いいただけると幸いです

環境に優しいエネルギーで、快適なカーライフを
こんなキャッチコピーを中心に、いま日本ではEV(電気自動車)の推進が行なわれています。
確かに二酸化炭素は排出しないし、窒素酸化物などの有害物質の排出も減ります。
それに燃費だって実質ゼロになるワケで、良いことばかりだ、と思ってしまいますよね。
※当ブログのコアな読者の方は、既に二酸化炭素の排出が地球環境にそれほどの影響がないことをご存知だと思いますが、
ここでは便宜上、二酸化炭素を悪者に表現することがあります。ご容赦ください。
また、そういったことをご存知ない方は、当ブログのカテゴリ欄にある、
「理科」から「地球温暖化説~二酸化炭素くんは冤罪です~」シリーズをまずご参照ください。
でもここで、皆さんにじっくりと真剣に考えてもらいたいことがあります。
『EV化した後の日本の姿』です。
現在私たちの国の経済は、自動車産業(約70兆円)の総合産業によって支えられています。
自動車産業は、部品、素材、組み立て、販売、整備、物流、交通、金融など多岐にわたり、
実は「国民経済の基盤」そのものを支えているのです。
そんな自動車の内燃機関(動力源)がEVになれば、自動車の部品数は圧倒的に少なくなるばかりか、
製造コストの4割が「リチウムイオン電池」という、大きなミニ四駆のような姿になります。
また現在の自動車には、熱力学や機械工学、それに流体力学など、
様々な理論を駆使して築き上げてきた日本の技術力が詰め込まれています。
これがEVになると、日本の一流職人たちが自動車のために紡ぎ出してきた世界一の技術を捨て、
電気工学と重量バランスだけで動かそうという、なんとも滑稽で形骸化した乗り物になってしまいます。
また、私たちが目を向けなければならないのは、
そういった構造の簡素化や、それに伴う技術の衰退消滅だけではありません。
原材料の輸入先です。
電池の原材料は中国に握られていますので、
EVを進めていくのであれば当然「中国製バッテリ」に依存することになります。
日本の自動車産業はその心臓部を中国に牛耳られることになります。
日本経済そのものが庸劣なものになってしまいかねないのです。
日本の各自動車メーカーは、これまでに血と汗のにじむ努力と研究を重ねてきました。
そして、世界最高レベルの内燃機関を開発し、数々の伝説を世界に遺してきました。
その下支えをしていたのが、他ならぬ町工場の超一流職人たちによる技術力でもあります。
EVへの転換は、そういった各自動車メーカーのために頑張って部品を作ってきた多くの企業の仕事と、
技術力の全てを「無に帰す」ことに外なりません。

日本の屋台骨を支えてきた製造業が、
事業コストが高いことから国内でのモノづくりをやめ、
一度でも環境規制の少ない国外に工場を移してしまうと、
再び日本に生産施設を移すことは困難です。
EVの推進は、日本の技術力や生産力だけでなく、
経済基盤そのものを中国に無償で渡すことにもなりかねないのです。
続きはまた明日
